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2013年12月05日

幽霊に愛された母と娘を救ったのは誰か?(2)

結婚を言い交した賢一たち家族と共に疎開者や多くの捕虜になっていた人たちもそれぞれが自分の故郷に帰って行く者が増えてきて綾子の生活にも新しい風が入って来ました、

賢一との約束を胸に綾子は長女としてのしっかり者の大役を果たしていました。そんな折に父の総一郎が防衛隊から帰って来ました。

総一郎の帰りが他の仲間たちより遅れた原因が実は負傷した際に看護をしてくれていた若い女性が原因である事がすぐに知れるようになったのです。

総一郎のすぐ後からその女性が総一郎を訪ねて来たことで中山家には大きな嵐が吹き荒れるようになりました。

あろう事か総一郎を折って来た女性は目と鼻の先の空き家に住みついたのでした。総一郎は愛人の家と本妻の家を行ったり来たりするようになり、部落でもその事が大きな話題となりました。

綾子は母の信子の心を思い図って出来るだけ母親の信子の側に寄り添うようにしていました。信子はお嬢様育ちで世間知らずのままに仲山家に嫁いできた事もあり、このような状況にどのようにして忍耐して生きるか、その術が分らないでいたからでした。

そんな時に今度は綾子の前に捕虜収容所で一緒だった正治が言い寄って来たのです。綾子には将来を誓い合った賢一がいますから正治が言い寄って来るのを許さない毅然とした態度を取っていました。

綾子は早朝は暗いうちに起きて母の信子を手伝って畑に行き、その後からはお米の配給所に働くようになっていました。

綾子の下には10人の兄弟姉妹がいたから畑からの収入では生活が苦しかったので家計を助けるためにも綾子は仕事を掛け持ちして働いていました。

配給所でお米を買っても自分で持って帰れないお年寄りのために綾子は自分からお米の配達をしてあげていました。

その日もお米の配達をしての帰りの事でした。いつも通る道は人通りのない農道と墓地が入り混じった一本道で民家は全くない通りでした。

でも、田舎のことですから安全だと思い込んでいた綾子は用心する事もなく足早に家路に向かっていました。そのとき木の陰から突然飛び出してきた正治に綾子は墓地まで引きづられて行きました。

声を出すことも出来ず必死の抵抗も空しく綾子は正治に強姦されました。気が付くと正治の姿はなく綾子は真っ暗な墓地で裸の状態でした。その墓地が図らずも綾子の先祖の眠る墓地であった事を後に明らかにされる出来事で判明することになって行くのです。

続く・・・




Posted by 金城米子 at 10:01│Comments(0)
 
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